歯科医院のブランディング例
〜恐竜ジーコがお出迎え〜
外観・内装デザインについて
新築歯科医院です。クライアントはアメリカ留学から一旦帰国し、その間、ほぼ毎日のように構想を練るため、スーパーボギーデザインの事務所に通ってくれました。また、アメリカに行くなら、その間はSkype (当時)で打ち合わせをしたいということで、時間をかけて進みました。
まず話し合った事は内装デザインについてですが、やはり大切なのは医院であるため、動線計画のことに集中しました。この医院は当時まだ浸透していなかった動線分離ということに関してかなりこだわって設計をすることになりました。いつでもスタッフ側と患者様側が分離されていて、清潔な状態で患者様をお迎えするということができていて、とても評価されていたのではないかと思われます。
次は外観デザインについてですが、歯科医院の外観デザインや店舗デザイン、内装デザインについては、やはり差別化を考えるということがとても大切で、この医院の場合は、写真を見ていただけると分かるように、全くシンプルな形をしていながらもどこかで見たというような印象のあるようなものにはなっていないと思います。
なのでひと目見ると言うことで、もう記憶に残るようなことを懸命になって考えたものです。
外観・内装写真
ロゴ・キャラクター・WEBデザインについて
この医院で、考えるべきことは、外観のデザインが見たことのないようなスタイルをとりながらも、歯科医院であるということが何らかの方法でわかることが必要でした。
そのためにはキャラクターデザインを考えるということがとても必要となりました。
今回は歯科医院のコージ・ヤマモトのネーミングから、キャラクターの名前はジーコとなりました。このキャラクターのネーミングが生まれるには、実は紆余曲折があり、いろんなネーミングの候補が上がりましたが、どこかひねりすぎていたり、目立ちたがりっていう風な感じが出ていて、覚えにくく記憶されにくいという印象が強くありました。
そこで単純にコージの反対ジーコという名に決まったのです。
この名前が決まってからとてもスピーディーに物事が進んで行きました。ロゴデザインもそうですし、ウェブデザインの企画構想も練ることができるようになっていきました。もちろん、看板デザインやチラシを始めとする販促物の全てがデザインできる形となっていきました。
キャラクターは、どの時点で考えるかというと、もうほぼ平面配置計画ができた時点で計画をスタートするのがいつものスタイルです。
ロゴ・キャラクター画像
企画・構想・エピソード
今回は、先生が直接デザイナーを探すということをされて、ご依頼に繋がったわけですが、従来では歯科業界の方々のご紹介で、建築士さんやデザイナーさんが紹介され、そこからプランニングをいただきながら進むのが通常でした。
オーナーからの直接のご依頼という、しかも業界ではとても珍しいことで、それはきっとアメリカ留学をしていた先生からすれば、デザインが人を呼ぶという肌感覚がおそらくできていたからという事からと、名古屋の事務所があま市から近いところからデザイナーを探されたのではないかと思います。
これが相談のきっかけとなり、配置平面計画がスタートしていき、動線計画となっていったわけです。この企画が生まれたのは、やはり先生の留学体験からが大きかったと思います。そのことをよく理解をしてデザイナーのフィルターを通して提案をさせていただくというスタイルがうまくされたのではないのかなと感じています。
歯科医院の計画や構想については、やはりデザイナーが進めるべき領域にあるのではないかと思います。その上で建築デザインや空間デザインがおそらく必要になっていくのではないかとこの時に強く感じたものでした、計画そのものはとても楽しいものでした。