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grill&bar Briccone(ブリッコーネ)
飲食店デザイン
外観・内装デザインについて
この飲食店の外観デザインや内装デザインの特徴は1つの決まり事があります。と言うのは、このお店は間口が狭く、奥行きが相当長い、あまり出会ったことのないお店の形をしていました。そこで考えたのが、どうやって奥まで歩いてもらえるか?と言うことでした。ラインを通すと言うやり方です。その素材として木を選びモダンなデザインではあるけれども、落ち着いてしまう店となりました。
飲食デザインとしては、結構難易度が高いイタリアン料理店の内装デザインとなりました。
この店は、イタリアンの中でもリストランテと言うランクのもので、最上級よりも少し下の領域のお店です。客層も同年代で30代が多く、どちらかと言うとサラリーマンの中でもレベルの高い層が多いと言うことがわかっていました。たくさんある競合店の中でもひときわ目立つ必要があって、にもかかわらず、間口が狭いと言う結構厳しい店舗デザインとなったわけですが、リピート率が高いと言うことになりデザイナーの役割を果たせたかなと思うようなデザインを産むことができました。間接照明を使ったりとか特徴的なロゴマークを作り、そのマークを店内で多く主張させる事で記憶に残るお店ができたと思います。
ロゴ・キャラクターデザインについて
このリストランテのロゴデザインも、外装内装デザインを担当することに合わせて担当させていただいたものです。モチーフは少し妖精のような雰囲気を持った人型を作り、非現実的な空間を作り出すために作ろうと考えたモチーフとなっています。
店舗デザインや外装デザインにはロゴのほかに、キャラクターやモチーフと言うものがあると表現が楽になり、お客様に覚えていただくと言うことも多くなり、記憶に残る1つの要素となることがあります。
この店の特徴として1つに挙げられるのは、ラインを通すと言うようなことでした。それは間接照明を使ったりの時もそうですし、ペンダント照明の取り付け位置もラインを通すと言うようなことがこだわりとして多く使われています。同じように看板やチラシや販促物のデザインについても、このラインを通すことや、モチーフを多用することで、1つの特徴を持たせています。
ブリッコーネと言う横文字のロゴに関しては、モチーフが先にあってから完成したもので、手書き風のテイストを使っています。英字ひとつひとつもオリジナルで作成し、その上リストランテとはせず、グリルアンドバーとすることで、気軽さをお客様に届けようと心がけたとても難しい店舗デザインだったと思います。
企画・構想・エピソード
この店の店舗デザイン設計をご依頼された時に、現地確認に出かけたときのことです。歩いても歩いても奥に届かないんです。それほどいわゆるうなぎの寝床のようなスタイルのお店でどんなふうに企画構想するかということに少し悩みました。
とても客席数を充分多くすると言うことに最初はならなかったです。キッチンやトイレなど、更衣室等必要なものが必ずあるわけで、その位置を確保しながら、全体坪数に合わせた坪席数と言うのを考えていくと、客席数が全く入っていないと言うことになってしまうわけです。
飲食店で大切なこととして、やはり回転数と言うものが挙げられます、しかし、席数が少なくとも多くとも人件費率が上がる傾向が出てきたり、マイナス面も多くなったりします、今回はそのちょうど良い客席数を維持することを目標とし、ボックス席の数がなるだけ回転率の良いレイアウトを考えだしたのです。
飲食店の企画や構想をするときに、デザイナーとして気をつけるべき事は、当たり前のように収益性の高さです。リストランテと言う高級イタリアンにとって、坪席数というのが多くなりすぎると、雰囲気を壊しランクを下げていくことになりかねません、そのことも注意しながら設計する事は、やはり経験度数の高いデザイナーが担当すべき物件だったのかも知れませんね。
- 名古屋市東区